立体木象嵌 クジャクチョウ

今回の作品は翅の可動に試みた作品。軸以外は全て木製で、木の強度の限界への挑戦とも言える。

象嵌の際使用した材で初めて、緑青腐菌という菌に侵された桜材を用いてみた。この菌は木を腐らせていく過程で、緑青色へと変色させていく作用を持ち、多くの場合は良い色が出てもボロボロの材になってしまうのだが、今回用いた桜材は中までしっかり変色していた上、硬質な状態を保っていた。